グラフ書き換え言語 LMNtal の紹介

この記事は Wathematica Advent Calender 2023 のために書かれたものです。

はじめに

こんにちは。ワセマの幽霊サークル員です。というかなにかの申請を出し忘れたので、よそ者の可能性すら大いにあります。へへ

全くゼミに参加していなくて書くものがないため、所属している研究室で扱っている言語を軽く紹介および宣伝しようと思います。

大変おこがましいなとは思っております。でも本当に思いつかなかったのでこれでいかせてくださいすみません......見逃してください...... あと偉大な先輩方の作った紹介資料を参考にしまくってしまいすみません.......もしこれ読んでなんか間違ってると思ったら教えてください......

グラフ書き換え言語 LMNtal とは?

見出しのリンクから飛べるページを読んでわかる人はそっち読んだほうがいいと思います♡♡♡

グラフ書き換え言語とは、グラフを書き換える言語です😀

グラフと言っても、棒グラフとか折れ線グラフとかそういったグラフではなく、ノードとエッジから成るグラフ理論の方のグラフです。

LMNtalはグラフ構造とグラフ構造に対する書き換えルールを記述することで非決定的に書き換えを行うことができます。(ちなみに、エレメンタル、と読みます。)

多分何を言っているかわからないと思うので、具体例を見ていきましょう。

実際にLMNtalを触りながら読みたい人は、統合開発環境であるLaViTを入れてください。(laViTの使い方

LMNtal の記法

以下ではPrologシンタックスハイライトを利用しているのでところどころ変ですが、気にしないでください。

アトムとリンク

LMNtalでは、ノードにあたるものはアトム、エッジにあたるものはリンクと呼ばれます。アトム名は小文字から、リンク名は大文字から始まります。

例えば、リンクを持たないアトム a が2つと b が1つほしいとき、以下のように書きます。

a, a, b.


次に、a アトムと b アトムが1本のリンクでつながっているとき、以下のように書きます。

a(X), b(X).

図を見てもらうとわかるように、リンクは無向です。(書き方によって向きを表すこともできます。)

ここで、以下のようにリンク名を変更しても同じグラフが得られます。

a(Y), b(Y).

ここで問題です。以下のように書いた2つのグラフは同じでしょうか?

% graph 1
a(X, Y), b(X), c(Y).
% graph 2
a(X, Y), c(X), b(Y).

実は、アトムにつながっているリンクには順序があります。

graph 1 の場合には a の 0番目のリンクに b、1番目のリンクに c がつながっていますが、graph 2 の場合には a の 0番目のリンクには c, 1番目のリンクには b がつながっています。

したがって、この2つのグラフは異なります。

ルール

書き換え規則は、ルールと呼ばれます。

書き換え前のグラフ :- 書き換え後のグラフ. と書くと、書き換え前のグラフにマッチしたグラフが書き換えられます。

以下のLMNtalコードを実行すると、どんなグラフが得られるでしょうか?

% graph
a. b(X), c(X).
% rule
b(Y), c(Y) :- d.

1本のリンクでつながった bcd に書き換わります。前述のように、リンク名は気にしなくてよいです。

  • 書き換え前

  • 書き換え後


では、以下のコードを実行すると何が起こるでしょうか?書き換え前のグラフは先程と同じです。

% graph
a. b(X), c(X).
% rule
b, c :- d.

このコードを実行しても、ルールは発火しません。なぜなら、リンクを持たない b アトムと c アトムにマッチするものはないからです。

したがって、コードを実行しても書き換えは起こらず、グラフはそのままです。

カンマ・ピリオド・:-

カンマ > ピリオド > :- の順に結合力が高くなります。ピリオドは、ルールとそれ以外を区切ることができます。

したがって、以下の2つのコードは同じです。

% graph 1
a. b. c(X), d(X).
% graph 2
a, b. d(Z), c(Z).

しかし、以下の2つのコードは異なるグラフ及びルールを表します。どう違うのでしょうか?

% pattern 1
a. b :- c.
% pattern 2
a, b :- c.

pattern 1を構成するものは、

  • a というアトム
  • b 1つを c 1つに書き換えるルール

であるのに対し、pattern 2を構成するものは、

  • ab 1つずつを c 1つに書き換えるルール

となっています。カンマのほうがピリオドより結合力が高いためです。

自由リンク・アトムの埋め込み・コネクタ

接続先が指定されていないリンクは自由リンクと呼ばれます。

以下のようにルールを記述することで、リンクのつながっている先が何であっても書き換えることができます。

% graph
a(X), c(X).
% rule
a(X) :- b(X).
  • 書き換え前

  • 書き換え後

ここでの注意点は、普通のリンクは2つのものをつなぐことしかできないということです。

グラフにおいて、同じリンクは3回以上使用できません。 ルールにおいて、同じリンクは左辺または右辺だけに2回登場するか、左辺と右辺に1回ずつだけ登場する形になります。

% OK
a(X), b(X), c(Y), d(Y).
a(X, Y) :- b(X), c(Y).

% NG
a(X), b(X), c(X).
a(X) :- b.
a(X), b(X) :- c(X).
a(X) :- a(Y).

ここで、先程 OK 側に書いたグラフを見てみましょう。アトムの引数には、実はリンクだけではなく、アトムを直接書くこともできます。

また、コネクタ = を使用することで、アトムとリンク、アトムとアトムがつながっていることを表現できます。

したがって、以下はすべて同じグラフを表します。

% graph 1
a(X), b(X), c(Y), d(Y).
% graph 2
a(b), c(d).
% graph 3
a=b, c=X, d=X.
リスト

以下のように記述すると、リスト(linked list)を表現できます。

list = [1,2,3].

グラフは以下のような形になっており、'.' アトムと '[]' アトムを使用してベタ書きすることもできます。

list = '.'(1, '.'(2, '.'(3, '[]'))).

また、 | を使用することで、リストの先頭 n 要素と、残りの部分を指定することができます。したがって、先程のリストを以下のように書いても同じです。

list = [1,2|[3]].

リストの先頭要素に 4 を挿入するようなルールは、例えば以下のように書けます。

list = L :- list = [4|L].

ここで問題です。以下のようなコードを書くと、何が起きるでしょうか。

list = [1,2|[3]].
list = L :- list = [4|L].

実は、このコードは実行が止まりません。

LMNtalは適用できるルールがある限り適用し続けるため、無限ループに陥ってしまいます。

この場合、先頭に4を挿入しても、 "list にリンクで何かがつながったもの" であることには変わりがなく、何度書き換えを適用してもルールの左辺とのパターンマッチが成功してしまいます。


以下のように記述すれば、リストを用いて循環リストや双方向リストを表現できます。

list = [A, 1, 2, 3 | A]. 

list = [A,B,C], list = [D,E,F], 1(A,F), 2(B,E), 3(C,D).

補足

つかれたので、説明を省きます。寝たい

LMNtalのすごさを見てみよう!

公開されているデモプログラムのなかからハノイの塔のシミュレーションを見てみましょう。

なんと、LMNtalではたった1本のルールでハノイの塔をシミュレートできます! このルールでは、ガードによってルールの適用に条件付けをしています。もし、p の引数のリストの先頭要素が他のリストの先頭よりも小さければ、先頭要素を他のリストの先頭の前に移動できる、というルールになっています。

以下では、盤の数が4枚の場合を示しています。

/*
 * Tower of Hanoi puzzle
 * 2007/06/09(Sat) by okabe
 */

poles(p([1,2,3,4,99]),p([99]),p([99])).
P1=p([H1|T1]), P2=p([H2|T2]) :- H1<H2 | P1=p(T1), P2=p([H1,H2|T2]).

これをLMNtalの統合開発環境LaViTで実行すると、以下の結果が得られました。

'# of States'(stored)   = 81.
'# of States'(end)      = 0.

4段のハノイの塔の状態数は81、終了状態(そこからの遷移が存在しない状態)は0個です。

次に、生成された状態空間を見てみます。

きれいですね。状態を選択することで、その状態におけるグラフを確認できます。

また、説明は省きますが、LTL式 を書くことで モデル検査 もできます。すごいですね。

じゃあ5枚、6枚... で試したいときはどうするかというと、このときもルールを変える必要はありません。poles(p([1,2,3,4,99]),p([99]),p([99])). とグラフを書いたときの引数のリストを変更すればいいだけです。すごいですね。

演習問題

興味が湧いてきて暇だった人がいたらやってみてください。

  1. 下のような三角形を書いてみよう。

  1. 木構造を書いてみよう。
  2. rev([1,2,3], []).rev([], [3,2,1]) にするような、任意のリストを反転させる1本のルールを書こう。
  3. append([],[1,2,3],[4,5,6])append([1,2,3,4,5,6],[],[]) にするような、任意の2本のリストを結合するルールを書こう。
  4. 食事する哲学者の問題をシミュレートしてみよう。

おわりに

LMNtal、おもしろいですね。みなさんも、ぜひLaViTをダウンロードして触ってみてください。

参考文献・関連リンク

吉例顔見世大歌舞伎:マハーバーラタ戦記をみた

お久しぶりです。久々に歌舞伎を観に行ったらあまりにも楽しくて最高だったので記憶が新鮮なうちに感想(というか記録?)を書きます。本当にみんなにも観てほしい。ネタバレしますが。

10:50 東銀座駅到着

11時からの公演のチケットを引き取っていなかったので結構焦りましたが、駅直結みたいなもので、思っていたより時間に余裕はありました。慌てていて飲み物を持ってくるのを忘れたので買いたかったのですが、とりあえず席に荷物を置こうと思い(今考えるとイミフ)、自分の席に向かったら列の真ん中で、他人の膝に当たりまくりながら一度座ったらもう飲み物を買いに行くのは無理な時間と申し訳無さになっていました。最初の幕間まで喉カラカラで耐えました。

チケット

3階A席で6000円でした。本当はA席とあまり眺めが変わらない4000円の3階B席が良かったのですが、チケット購入時点で売り切れていました。A席すら売り切れそうだった。2階席になると12000円でチケット代がいきなり倍になる割に1階は17000円とかだった気がするので2階で観る意味はそんなにない気がします。

3階席の眺めとしては5列目で花道が半分くらい見切れる以外は良好です。花道の後ろの方で立ち回りがあるとちょいしんどいです。舞台上は全体像が見やすく、8倍の双眼鏡で視界に人一人がちょうど収まるくらいです。東京宝塚劇場でいうとA席くらいだと思います。

一幕

演目は、マハーバーラタ戦記です。事前知識なし、イヤホンガイドもなしだったので話が理解できるかどうか不安だったのですが、始まった瞬間からめちゃくちゃ現代語で安心しました。でも舞台が古代インドだからそれはそう。当然初演かと思っていたのですが調べたら数年前にも歌舞伎座でやっていた。

まず、幕が空いた瞬間ギンギラギンの仏像のコスプレした人が10人くらいひな壇の上に並んでいてスゲ〜〜〜(爆笑)でした。衣装めっちゃ作り込まれててすごい。千手観音みたいなやつとかすごい眺めちゃいました。

それから、ギンギラギンの神々が「人間って争ってて愚かだからどうにかしたいね〜」って言ってたら太陽神が出てきて、「人間にも生かしておく価値がある清らかで徳の高いやつがいるぜ!たとえば、汲手(くんてぃ)姫とか。」で、なんか姫と俺の子を成せばそいつが人間界を平和にしてくれるとか言いだして、なんそれウケる〜と思ってたら他の客もウケてたしひな壇の上の神もウケていた。

帝釈天も出てきて、「俺が汲手姫との子を作ったらその子は武力で人間界をいい感じにしてくれるけどな〜」と言うので、じゃあ二人(二柱?)ともその女との子を作って、どっちが人間界をいい感じにできるか見てみようじゃん(笑)という話。対称実験ですね。

その後は汲手姫の処女懐胎シーン。汲手姫がガンジス川で祈りを捧げていたところ(歌舞伎のセットなのでとてもガンジスとは思えない)太陽神が出てきて「俺と一緒にマントラを唱えよう」と言ってくるので、当然唱えるんですが、そしたら子が爆誕します。汲手姫は、まだ恋も知らない我が身なのに、子を授かるなんて......と思い悩み、この子が本当に神の子ならきっと生き延びるだろうと言って子をガンジスに捨てます。マジ最低でちょっと胸糞でした。

このシーンの汲手姫の悩み方が結構印象に残っています。まず、処女懐胎した人間はリアルワールドに存在しないのにこういう悩み方をするだろうな〜って考えた人はどうやって想像したのか不思議だし、恋愛→妊娠というのは当時のインドでもそうだったのか?というところに疑問を感じました。古い社会ってどこでもお見合い結婚的なのが主流だと思ってたんですけどインドってそうじゃないの?

子は戦士の家の夫婦に無事拾われ、迦楼奈(かるな)と名付けられます。生まれたときからついていたクソデカ耳飾りをずっとつけたまま成長したらしい。赤ん坊がそんなのつけてたらすぐ耳千切れそうで気になる。なんか奇跡をいっぱい起こしたりしながら青年になった迦楼奈は弓に夢中になり、太陽神からの助言ももらって(インドなのに)家業を継がずに弓とかマントラとかの修行に出て、隠していた家柄を理由に破門されます。(マントラってマジで何?)あとインドでは牛は神聖なので、間違えて牛を射ってしまい呪われます。

この破門シーンも面白くて、瞑想中にでっっっっかい蜘蛛(本当にでかかった)に噛まれても我慢していたら、師匠に「戦士だから痛みを我慢できるんだ!ワシの教えを争いに使おうとするなんてけしからん!」と言われてブチ切れられるんですけど、マジでそんなことなくない?私別に戦士の家系じゃないのに痛みに強いですけど?今両足に直径2.5cmくらいの靴擦れあるけど靴擦れの原因になった靴普通に履いてますけど?と思ってしまいました。

あと迦楼奈やってる人、声がめっちゃいいです。中村菊之助さんというらしい。今回中村の人が多かった気がするんですけど歌舞伎ってそういうシステムになっている?特定の家門によって構成される公演があったりとか。役名表のところにも名字は書いていないので本当にそういうシステムかもしれない。違う名字で同じ名前の役者めっちゃいそうだけど衝突しないんですかって前も思ったし。役者さんも文化も全然知らない。もっと知りたい。

破門になってどうしよ〜^^;の迦楼奈の前にまた太陽神が現れて、ゾウの国の王位をかけた武道大会に出るといいよと教えてくれます。なぜならそこの第3王子が帝釈天の子だから。この時点ではまだ教えてもらっていなかったですが。まあつまりゾウの国の王妃って迦楼奈の生みの母親です。

ゾウの国の五人の王子はキャラが濃くて、第1王子は賢くて強くて優秀な百合守良(ゆりしゅら)、第2王子が力だけ強い(しかも顔が赤い)野蛮な風韋摩(びーま)、第3王子が帝釈天の息子の阿龍樹雷(あるじゅら)、第4,5王子が双子の、名前わかりません。弓で的を射るバトルをしたら二人共外さないから終わらなくて〜みたいな下りとかいろいろあって、なんやかんやで迦楼奈は現王の兄の娘で五王子に敵対する鶴妖朶(づるようだ)の側に付きます。この鶴妖朶をやっていた女形の人がもう女性にしか見えなくてすごかった。声とかも完全にそのへんのおばさんにいる感じです。阿龍樹雷は白塗りしててもわかる露骨なイケメンだったので誰だろうと思って調べたら中村隼人でした。

鶴妖朶っていうおばさんは悪くて、相手の五王子を蝋でできた建物に閉じ込めて火を放って知らん顔をしますが、彼女と親友の誓いを交わしてしまった迦楼奈がこいつもしかして……と悩み苦しむところで1幕終了です。この時点でライバルの阿龍樹雷のほうが正義の味方っぽいのでそんな悪いおばさんとは早めに手を切りなさいよという気持ちになりました。

幕間1

30分くらい休憩があるのでなんか買って食べたりTwitterをしたりします。歌舞伎座は自分の席で飲食をしていいのですが、電波は通らないようになっているので、鯛焼きと飲み物を買って席以外のところで食べながらTwitterしてました。1幕が最高すぎたのでこれあと2時間あるとか嬉しすぎるな〜と思っていました。

二幕

五王子はうまく逃げられたみたいで実は生きているのですが、焼死したことを伝え聞いた阿龍樹雷の婚約者の家では、新しい婚約者を決めるためになぜか覆面ダンスバトルが開催されます。そこには阿龍樹雷が参加していて、本当にどういうわけか迦楼奈も参加している。この場面は話の流れに一切関係がなくて、ナートゥをやらせたかっただけっぽい。ダンスバトルに負けた人たちはなんか倒れててウケました。

私は歌舞伎の音楽(囃子っていうんでしょうか)が結構好きなのですが、今回全体的に木琴?をたくさん使った軽快な印象のものが多くてインド意識してるなと思いました。あと木をめっちゃ打ち合わせるやつ、それ何?って前回も思ったけど今回も思った。歌舞伎ってカン、カンカンカン...っていう音がしながら幕が開くイメージがあると思うのですが、それのことです。木を打ち合わせるだけであんな音量出るのすごい。あの木のやつを専門にやってる人がいる?

なんやかんやがあって(もう記憶が薄れてきていてやばい......)五王子と迦楼奈・鶴妖朶がサイコロバトルをすることになります。鶴妖朶は相手を賭け事に夢中にさせるマントラが使えて、家来(名前忘れた)はサイコロで狙った目を出すマントラが使えるので、これによって相手の戦力や財産を奪い取ろうという魂胆です。マントラってマジ何?

マントラのおかげで相手の土地や王子まで根こそぎ奪い取った迦楼奈・鶴妖朶ですが、流石にかわいそうだという現王の助言で、五王子は12年間誰にも見つからずに森の中で暮らし、その後1年かの間も誰かに見つかれば殺されるという条件で合意します。かわいそう。きついよ普通に。

そのあと、森の中で羅刹(人間を食らう化け物)の女性が出てきて、さすらっていた第2王子の風韋摩に恋をしたと言います。一族のしきたりがどうこうみたいなので羅刹のボスと風韋摩が戦うことになって一立ち回りあり、無事勝ちます。立ち回りのときボスの見た目が歌舞伎すぎてマジで面白かった。赤くて長い髪の毛みたいなモップみたいなふさふさをめっちゃ振り回すスタイルなんですが歌舞伎では普通?なにもわからない。風韋摩はお色気シーンあるようなキャラじゃないのに勝利のデュエットダンスあったのも面白かった。子が成されていました。その後理由は忘れたけど一緒に暮らせないみたいになってお別れしてた。昔の話ってラブシーン(を意識したもの)のあと全部妊娠につながりがち。

幕間2

さっきの幕間で鯛焼き食べちゃったからすることがなくて、とりあえずトイレに並んでみた。やることないときはトイレに並ぶと時間が潰せるのでおすすめです。

3幕

12年間たった後、めっちゃ王子たちを探す鶴妖朶。執念がすごい。そんなに王位ほしいか?と思ったけど、虐げられてた......周りには人がたくさんいたけど孤独だった......迦楼奈は太陽......彼のようにまっすぐ生きてみたかったとか言い出してクソデカ感情じゃ〜んとなりました。動機はやっぱりよくわからないけど。それでなんかよくわからないけど戦争することになって、阿龍樹雷は親族同士で戦いたくないけど、でも天命だからおれはおれの役を全うする!になっててかっこよかった。

書いていて思ったけどよくわかっていない部分多いかもしれない。いや話自体はわかるんですが、多分細かい所の心情描写とかを見落としている。

3幕はほとんど戦いとお気持ちを申し上げている場面だったのであんまり言うことないんですが、2幕でこさえた風韋摩と羅刹の子供が出てきたのが印象的だった。子役の子がやってたんだけど台詞回しとかめっちゃしっかりしてて、というか私まだわからないんでしっかりしてそうで、ですが。その子を無敵状態になった迦楼奈が殺してて残酷でした。無敵状態というのは帝釈天が旅の修行者に化けて出てきたときに、大事な耳飾りを授けてあげたらオメー大した奴だぜ!と認められて人生でたった一度だけ無敵状態になれるスキルをプレゼントされていたのです。2幕で。書き忘れてた。

そのあと迦楼奈と阿龍樹雷のタイマンなんですが、二人共馬に乗っていたので馬役の人がシンプルに人間を乗せてめっちゃダッシュしてて大変そうだった。1幕でも馬がヒヒーンって前足をめっちゃ上げてて中ですごいアクロバットなことしてない!?ってなった。前足と後ろ足を人間一人ずつでやってるので。

戦いの結果は書きません。ここまで全部書いたらもう結果も書きなさいよという感じではある。最後はまた金ピカの神々が出てきて人間も頑張ってんね〜ってなって、民がいっぱいでてきてみんなで踊って終わりでした。最後ちょっと感動した。全然伝わらない文章になってるけど。

まとめ

普段宝塚ばっか見てるので、スター(スターではない)が銀橋(銀橋ではない)に出てきたとき拍手しなくていいんだ〜と思ったり、声がかかったとき掛け声なのかシンプルに迷惑客なのかわかんなかったりしました。まだマスク推奨してたけど掛け声はもうOKになっているのか知らない。あと隣に座ってたおじさんが公演中に普通に紙パックのmiroをヂューって飲んでてびっくりした。

宝塚と歌舞伎、どちらも舞台上に単一の性別の人間しか上がらないというところが共通しているけど楽しさは結構違うと思っていて、宝塚はスターの輝きを観るのがメインでお芝居のストーリーとかは結構ガバガバなことが結構な頻度であるのですが、歌舞伎はショーがない分ストーリー全フリでシンプルに話が面白く、舞台の演出も囃子も金がかかってそうで楽しいという感じです。でも女形はやっぱ宝塚の男役ほど美しくない。どちらもどちらのいいところがあります。

歌舞伎面白いからみんなもみてほしい。私も超絶初心者なのでもっとみたいです。

2023春学期の振り返り

お久しぶりです。前回の振り返りから色々変化があったので学業以外のことについても書こうと思います。

 

過去の記事:

2021春学期の振り返り

2021秋学期の振り返り 

2022春学期の振り返り

2022秋学期の振り返り

 

目次:

 

学業

研究室配属

3月末に研究室配属がありました。どこに希望を出すか本当に迷いに迷ったのですが、昨年度の春学期にプロジェクト研究でお世話になった研究室に第一希望で配属され、一安心でした。先生や先輩は優しく、個性の強い同期たちにも恵まれて毎日非常に愉快に過ごしております。

配属後に聞いた話ですが、定員の3倍近くの人数と成績バトルしたらしいです。人気の出づらい分野の研究室だと思っていたのでこれには驚きました。先生にとっても予想外だったみたいで、配属直後の時期に、今年は何があったんですか?と聞かれました。

あと私の代が修士を卒業すると同時に先生も退官されるので、研究室がなくなります。これも配属後に知って驚きました。寂しい。

 

時間割

卒論以外の必修は昨年度までで取り終わっているため、指導教員の担当している授業と大学院の先取り履修をいくつか取りました。数学・応用数理の副専攻も単位は既に取りきっているのですが、数学基礎論Aは趣味で取りました。卒業論文Aと書いてある部分はゼミの時間です。

 

[火1,2] 集積回路システム設計

2コマ✕1Q の授業です。6月中旬くらいに終わるので気楽かなと思って取りました。

実際のところはというと、早稲田大学は90分だった授業時間を今年度から100分に延ばしてしまったので、1限の開始時間が9:00から8:50になっており、これが非常に辛かったです。半分くらい遅刻したと思います。あと2コマ連続なのも普通にしんどいです。200分て。

半導体とか集積回路の回路の遅延とかについて結構詳しくやるのですが、論理回路以外の分野がイマイチ楽しいと思えなかったので、電子物理システム学科に行かなくて良かったと思います。一緒に授業を受けていた研究室の同期は結構楽しそうにしていました。

期末テストの前の回でウエハにそっくりなうちわをもらったのが一番印象に残っています。テストはほぼ全問マルバツ問題だったので一夜漬けでなんとかなりました。

 

[火3] 数学基礎論A

数学科・応用数理学科の3年生に混ざって授業を受けていました。

初めは教室のおしゃべりがうるさすぎて不安でしたが、うるさい学生たちは 2次登録以降で履修を取り消していくので回を追うごとに人が減り教室の治安が良くなっていきました。初回の授業で「基礎って入ってるから絶対楽単でしょ」などと言っていた前の席の女の子たち、すごかったな。シラバス読んだことないんだろうな。彼女たちはどういう卒論を書いてどういうところに就職するんでしょうか。

内容がとても面白かったし、先生が板書バリバリ取るスタイルだったおかげで身につきやすかった気がします。おすすめです。でも期末テストは全然自信ないです。

 

[水2] 高信頼ソフトウェア

指導教員の授業です。promelaという言語を使ってモデル検査をしたりSAT-solverを使ってみたりする課題がでて面白いです。でも授業がフル英語なので講義は半分くらいしか聞けていなかった気がします。私のような弱者は資料を読みましょう。それでもだめなら先生が大昔に作った日本語の資料を発掘したりしましょう。

 

[金1] 自然言語処理

1限辛い。授業すぐ終わるなら授業始めるの遅らせてほしい。先生の声、絶妙に聞き取りづらい音量。英語...

最終課題としてサーベイか実装をして発表する回があったのですが、逆張りできて満足だったので楽しかったと思います。

 

[金3] 先端プロセッサ技術

先生の英語の癖がすごい。口頭でthusって言う人あんまりいない気がします。内容は2, 3年のときのコンピュータアーキテクチャの授業と半分くらいかぶっていますが、投機実行とかの流れで Spectre と Meltdown の話がでてハードウェアセキュリティって面白そうだなと思いました。今ちょうど知り合いがセキュリティキャンプ全国大会に参加している影響で、面白そうなことをやっているのがタイムラインにたくさん流れてくるので、Aトラックいいな〜応募すれば良かったな〜と思いながら眺めています。全国大会の方は年齢制限でもう参加できないみたいなので、来年はミニキャンプとかに参加してみたいなという気がしています。

中間・期末テストは易しめにしてくれている印象で印刷した資料も持ち込み可なので、怖がらなくて大丈夫です。

 

研究室での生活
ゼミ

輪読、研究紹介、班ゼミで週に5コマありました。全員参加のゼミがこれだけあるのはかなり珍しい方なんじゃないかと思います。先生もいつもいて、輪読でわからないところがあったらゼミ中にすぐ聞けたり、班ゼミで意見がもらえたり、手厚いです。先輩たちもいつも日誌を確認してコメントをくれたり普段からたくさんお喋りしてくれてとてもフレンドリーな優秀なスーパーマンばかりです。

 

宴会

月末に学生が買い出しをして料理をし、みんなでお酒を呑む会があります。慣習的に(?)B4の学生が準備することになっているみたいなのですが、我々の代に料理に熱心な人がおらず、みんな性格もバラバラなのでいつもドタバタしています。先月は卒論のキックオフがあり、例外的に先輩たちがスパイスカレーを作ってくれてとても美味しかったので、我々もそうめんとかでお茶を濁したり、先生の作った牛すじ煮込みのパワーに頼ったりしないでもう少し頑張ったほうがいいなと危機感を抱きました。10月の宴会のメニューって何がいいんだろう。かぼちゃ尽くし?

 

学業以外

猫ちゃん

私が8歳の頃から一緒に暮らしてきた猫を3月に亡くしました。4月で14歳になるはずでした。しばらくは公共交通機関で急に涙を流す奇人をやっていましたが、そろそろ結構平気になってきました。

 

はじめてのインターン

辞めたい辞めたいとさんざん言っていた塾講師をとうとう辞めて、3月からとある企業でエンジニアとしてインターンをしていました。開発経験が本当にまったくないのに何故雇ってくれたのか本当に不思議です。色々と思うところがあって8月で退職しますが、経験を積むことができてありがたかったです。

 

Google STEP

5月の初週から6月末まで、8週間にわたってGoogle STEPという女子学生のための教育プログラムに参加していました。毎週面白い(けど結構重めな)課題がでて、提出するとメンターさんや授業を担当しているエンジニアの方からのフィードバックがもらえます。最後の2週間の間にコーディング面接が2回あり、合格するとGoogle Japan officeで9週間以上のインターンに参加できます。

残念ながら面接を失敗してしまったためインターンには参加できなかったのですが、授業が面白かったのはもちろん、すごいエンジニアの方々のお話を聞けたり、コードみてもらえたり、他校の大学生たちと交流できてとても刺激を受けました。そもそもGoogleのofficeに入れる機会なんてそうそうないので、本当に貴重な体験ができたと思います。

でもほんとにSTEPインターンいきたかったな......正直結構準備して7割くらい受かった気がしていたので今も本当に悔しいです。もっと強くなって来年はSWEインターンの選考で戦えるように頑張ります。

 

まとめと夏休みの計画

授業が少ないから暇かと思いきや、今年からほぼ完全に対面授業に戻ったせいで大学に入学して以来一番体力を消耗した学期でした。

色々なことに手を出しすぎたせいで、中間試験の時期は特に全部が襲いかかってきていて、私は十分寝ていない日が続くとすぐにおかしくなってくるので、本当に精神をどうにかしそうになりました。

完全にバカなんですが、その時期に漢検準1級とかも受けていたのを今思い出しました。そして普通に勉強不足で落ちました。お金もったいない。でも私の偉いところはどんなに勉強していない試験でも会場に受けに行くところだと思います。

 

夏休み中は、STEPインターンの代わりにと急遽探した別のインターンに採用してもらえたので、ひとまずそちらにお世話になりつつ、春学期に疎かになってしまっていた研究に本腰を入れられたらいいなと思っています。秋に受ける予定の資格試験の勉強もありました。大変だ。

ゼミ合宿とか友達と遊ぶ予定もいくつかあるので、楽しみです。ご飯くらいだったらいつでも行くので人々は気軽に誘ってください。

青空文庫で読める短い文学作品たち

こんにちは。

私はなんとなく暇なときによく青空文庫にお世話になっているのですが、皆さんはどうでしょうか。

せっかく無料で名作揃いなのに利用しないのは勿体ないし、春休み暇してる人もいそう(いないか...)なので、あんまり長くないものをいくつか紹介していきます。

☆は、長さについては長いほど多く、読みやすさについては読みにくいほど多くつけています。

 

 

小川未明 金の輪

- 長さ:☆

- 読みやすさ:☆

 

小川未明の童話は素朴な感じがして個人的に好きです。面白いかと言われるとよくわかりません。赤いろうそくと人魚とか塩を載せた船とかが代表作です。

 

新美南吉 去年の木

- 長さ:☆

- 読みやすさ:☆

 

新見南吉は手袋を買いにごん狐の人です。他にも色々可愛いお話があっておすすめです。私は訳を担当されている僕の国もすごく好きです。

 

山川方夫 夏の葬列

- 長さ:☆

- 読みやすさ:☆

 

少し後味が悪いですが、「感情」という感じがして興味深いです。

山川方夫お守りとか予感とか全部面白い。

 

夢野久作 死後の恋

- 長さ:☆☆

- 読みやすさ:☆

 

夢乃久作、読むと頭がおかしくなるで有名なドグラ・マグラの作者さんですが、普通に面白い作品も結構あります。

 

小酒井不木 恋愛曲線

- 長さ:☆☆

- 読みやすさ:☆☆

 

なんかウケます。

小酒井不木さんは探偵もの?を書いていて、愚人の毒とか血友病とかもなんかウケるので好きです。

 

エドガー・アラン・ポー 佐々木直次郎訳 黒猫

- 長さ:☆☆

- 読みやすさ:☆

 

古めの日本語が読みづらいと感じる場合、訳書がおすすめかもしれないです。

エドガー・アラン・ポー、今のところ19作品しかないし全部このくらいの長さなので気に入ったら制覇しましょう。

 

江戸川乱歩 怪人二十面相

- 長さ:☆☆☆

- 読みやすさ:☆

 

江戸川乱歩の作品めちゃくちゃ沢山あっておすすめです。無限時間潰れます。

 

三好達治 測量船

- 長さ:☆☆

- 読みやすさ:☆☆☆

 

詩集です。三好達治の文章、とても綺麗で好き。とか銀座街頭とか。

 

 

まとめ

なんだか童話とミステリばっかりになってしまいました。しょうがない。

みんなも読もう、青空文庫

2022秋学期の振り返り

こんにちは。某大学 基幹理工学部 情報理工学科の3年生です。

とうとう春休みに突入してしまいました。学部生活もあと1年しかないと思うと焦りがすごいですが、とりあえず恒例の振り返りをして心を落ち着けます。

 

過去の記事:

2021春学期の振り返り

2021秋学期の振り返り 

2022春学期の振り返り

 

目次:

 

時間割

 

今期の必修は3コマだけでしたが、専門選択とか副専攻の科目をとっていたらやっぱり年間単位上限に達してしまいました。でも大体の科目はとって良かったなと思っています。

 

専門必修
データベース [月2]

データベースについての授業です。基本はオンデマンドで、成績評価は小テストが100%です。全ての動画・スライド・小テストが学期始めから公開されているので、気合の入った人なら3日くらいで単位をゲットすることが可能な気がします。私は怠惰なので期限ギリギリまで粘りました。

希望する学生がいれば対面授業も開催されるのですが(なぜか英語で)、大体1人か2人くらいしか教室に来ていません。好奇心で一度だけ出席したら先生に名前を訊かれて怖い思いをしました。

 

プログラミング言語 [火2]

今学期のメインディッシュです。集合論とか操作的意味論とかラムダ計算とか型システムとかについて勉強します。授業中に少し上の空になっているとすぐに置いてけぼりになりますが、録画がMoodleに上がるのでレポートは結構耐えます。とはいえ二度手間だしわかったほうが楽しい(わからないとちょっと辛い)ので、リアルタイムの時間中に理解することを心がけたほうが良さそうです。

 

コンピュータアーキテクチャB [水3]

情理の学生には大変おなじみの二人による授業です。RISC-Vのパイプライン処理とかについて勉強します。後半は何度聞いたかわからない話と先生の自己紹介ばっかりな気がしましたが、実習レポートが課題として出る前半は割と楽しいです。でも小テストの答えを授業中に思いっきりバラすのは本当にやめてほしいと思いました。

期末は対面試験だったのですが、通信機器の持ち込みが許可されていて謎でした。

 

専門選択
オペレーティングシステムB [月5]

システムコールについて知るという感じの授業です。最後にソケット通信をするプログラムを個人でなにか作って発表します。この発表なんですが、第7週くらいからずっと予告されていたのに手をつけたのが確か期限の4日前で、しょぼい制作物を提出することになってとても苦しかったです。でもなんだかんだで楽しかったし良い経験だったと思います。

あと、同じ発表グループの他の誰か一人のプログラムについてA4で1~2頁のレポートを書くのを2週分やらないといけなくて辛かったです。

 

人工知能B [水3]

一階述語論理とかPrologとかをやります。面白いです。おすすめです。冬休みの課題として講演を見て内容を要約し自分の考えを述べるレポートが出たんですが、それでさえ楽しかったです。先生の熱量もすごくて、めっちゃ楽しそうにお話してくれます。

 

最適化と認識・学習 [木2]

シラバスにはオンデマンドって書いてあったのになぜか中間の直前に急に対面になってしまった授業です。今学期で唯一、中間も期末も対面試験が実施されました。機械学習という感じだった気がします。違いますか?何もわかりません。試験を乗り切ったので全部忘れました。

 

ハイパフォーマンスコンピューティング [金3]

シラバスには高性能計算って書いてあったのにMoodleでは何故かカタカナ表記になっていてダサいなと思いました。よく知らないですが、大学院生も履修できるみたいです。先生は早稲田ではない大学の教授をされている方で、発言の端々から地雷臭が漂いすぎて第4次登録までにたくさん人が減りました。レポートの体裁とか評価とかが渋くて課題が返されるたびに心を折られます。なんか悔しいので履修取り消しはしなかったのですが、意地を張らずに消せばよかったな。

 

プロジェクト研究B [火2]

今期はオペレーティングシステムBを担当していた先生の研究室にお邪魔させていただきました。PRMLを輪読していたのですが、参加者の予定が合わなすぎて全然進まなかったのでもう少しやりたかった感があります。

 

副専攻(数学・応数)
暗号とセキュリティの数理 [水5]

いろんな暗号を紹介してもらったり安全性について教えてもらえます。前半は3回くらいかけてシーザー暗号やってたりして舐めてますか?ってくらい簡単なんですが、急にレベルが上がってびっくりします。後半は内職とかをしていて正直あまり聞いていなかったんですが、期末のために復習したら少し興味が湧きました。テストは簡単で平均点もかなり高かったみたいなので、いい成績はもらえなそうな気がします。

 

数式処理プログラミング [木1]

Mathematicaで色々します。せっかく大学のライセンスがあるのに今までMathematicaをあまり使ってこなかったのでいい機会でしたが、やっぱりこれからもあまり使わない気がします。基本的に課題もレポートも楽なんですが、グラフのアニメーションを作るのだけは苦手でした。

 

A群科目、GEC
精神分析論 [火3]

今期の癒やし要員として取りました。オンデマンドなので他科目のレポートをやりながらラジオ的に聞いていたのですが、先生のお話が面白くてついついガッツリ聞いてしまうことが結構ありました。科目名からも分かるようにフロイト精神分析について色々教えてもらい、フロイトが嫌いになりました。フロイト気持ち悪すぎる。

 

データ科学実践 [フルOD]

データ科学の初級認定をもらうのに必要なので取りました。特に言うことはないです。ぬるいです。

 

まとめ

今期は対面授業がめちゃくちゃ少なかったのですが、登校する必要がないからといって本当に引きこもっていると明らかに精神状態が悪くなってくるので、適度に人と関わって刺激を受けることが重要だと思いました。私は人間が大好き。春休みめちゃくちゃ暇なので遊んでください。

WAIS-IVを受けた

こんにちは。先日病院でWAIS-IVを受けてきたので、その記録を残しておこうと思います。

 

WAIS-IVとは

WAIS-IVというのはウェクスラー式知能検査の成人用、WAISの第4版のことで、大人向けのいわゆるIQテストです。言語理解知覚推理ワーキングメモリ処理速度という4つの指標のそれぞれのIQと、それらを合わせた全検査IQを知ることができます。

検査項目は全てで15あり、そのうち10は必須の基本検査、残りの5つは必須ではない補助検査です。補助検査が実施されるかどうかは検査を担当する心理士さんの判断によるみたいです。

 

 

検査項目

以下では検査項目の内容を記載しています。実際に出題された問題はできるだけ言わないようにしますが、これからWAIS-IVを受ける予定のある方は検査の傾向を知ってしまうと正確な結果が出ない可能性があるので、閲覧は自己責任でお願いします。私は全く下調べをせずに受けました。

 

言語理解

類似、単語、知識が基本検査で、理解が補助検査です。4つとも実施されました。全体的に答え方にかなり個性が出そうな検査だったので、どう答えたら正解ということになっていたのか気になります。

 

類似

心理士さんが2つの単語を言うので、その共通点を答えます。始めに簡単な例題として、「なな、と、に、はどこが似ていますか」と聞かれて、漢数字でどちらも画数が同じ?mod 5が2?とか長考してしまい、結果的に「な行」と答えてこの人大丈夫かみたいな空気が少しだけ流れたような気がしました。(ちなみに答えは「数字」)その後は雰囲気をつかんでサクサクと回答できたと思いますが、何度か心理士さんからより詳しく説明するように求められました。真逆の意味を持つ単語のペアが出題されることがあったのですが、それらの共通点を考えるのは結構楽しかったです。

 

単語

カードで単語を提示され、その意味を答えます。「りんご」に対して「涼しい地方で育つ赤くて甘い果物」みたいな。結構できたと思いますが、後半になってくると提示される単語が抽象的になってきて少しやりにくく感じました。意味に確信を持てなかった単語も一つありました。これも何度か詳しく説明するように求められた設問がありました。

 

知識

「フランスの首都はどこですか」「パリです」みたいな問題から始まって段々難しくなり、後半では知らない人もいるかもしれないかな、くらいの難易度の質問をされます。絶対知っているのに思い出せなくて答えられなかった質問があり悔しかったです。これ知能指数とかじゃなくて勉強量の問題では、と思いました。

 

理解

世の中の様々なことの理由についてきかれます。「山に木を植えるのはなぜですか。理由をいくつか答えてください」とか普段考えないような質問ばかりであまりいい回答ができた自信がないです。何問かは頭の中お花畑な世界観になってしまい恥ずかしかったです。

 

知覚推理

積木模様、行列推理、パズルが基本検査で、バランス、絵の完成が補助検査です。バランス以外の4つを実施しました。この項目がめっちゃ出来たら天才っぽい気がします。

 

積木模様

赤と白に塗られたブロックを使って、渡されたカードと同じ模様を作ります。時間を計測していたみたいで、一問ごとに終わったら声をかけてくださいと言われていたのですが、一度だけ声をかけ忘れて長めに記録されてしまいました。

 

行列推理

図形がたくさん並んでいて一か所だけ空いているところに何が入るか選びます。ネットのIQテストのやつです。ほとんどできたとは思いますが、時間が測られていることもあって焦ってしまい、最後の方の1,2問ちょっと微妙でした。

 

パズル

カードに書かれた図形を完成させる3つのピースを4択?6択?の中から選びます。これはそんなに難しくなかったので、少し時間をかけたものも1,2問あるとはいえほぼ全問正答ではと予想しています。

 

絵の完成

絵の中に欠けている要素があるのでそれを指摘します。

これが受けた全ての項目の中で一番難しく感じました。例題で眼鏡をかけた顔の鼻の部分だけつるがない絵が出されたのですが、この時点で見つけるのに結構時間がかかってこれはまずいのではと既に不安でした。

(↓絵が下手ですみませんがこういう感じです)

 

結構問題数があったように記憶していますが、頑張って長考しても全然わからなくて時間切れになってしまい半分もまともに答えられませんでした。これできる人すごすぎる。

 

ワーキングメモリ

数唱、算数が基本検査で、語音整列が補助検査です。すべて実施されました。

 

数唱

心理士さんが1桁の数字をいくつか言うので、①そのままの順番 ②逆順 ③昇順 で復唱します。ほぼ全てできたと思いますが、数字が増えてくると逆順や昇順で間違えそうになりました。

 

算数

小学生レベルの算数の文章問題を口頭で出されて口頭で答えます。はじめは「バスの中に5人います。バス停で2人降りて3人乗りました。いまバスの中には何人いますか」みたいな感じなのですが、段々数字と問題設定が複雑になってきて覚えきれず、2回ほど問題を聞き返してしまいました。暗算は問題なかったのに…悔しい

 

語音整列

数唱にひらがなが混ざったバージョンです。数字とひらがなを混ぜこぜに言われて、数字を先に、ひらがなを後に言います。例によってそれぞれ①そのままの順番 (②逆順 あまり記憶にないので無かったかも) ③昇順 で答えます。例えば昇順の場合、「2 あ い 1」と言われたら、「1 2 あ い」です。後半になって個数が増えてくると訳が分からなくなってくるし、そもそも50音の順番ってすぐ分からない(頭の中で一度あかさたな...と確認する必要がある)ので結構大変に感じました。

 

処理速度

記号探し、符号が基本検査で、絵の抹消が補助検査です。基本検査だけ実施されました。

 

記号探し

右側の記号の列の中から左側で指定された2つの記号のうちどちらかがあればそれに丸をつけ、なければ「なし」に丸をつけます。冊子の問題を時間内になるべく多く解かなければならないのですが、結構問題が残っていたのでそんなにできなかった方かな。

 

符号

1~9の数字に対してそれぞれ指定された簡単な記号を時間内になるべく多く書きます。100マス計算みたいな気分でした。これも結構まごついてしまってあまりできなかったです。これ終わる人いるのでしょうか。

 

検査後の所感

まず、私は面接全般がすごく苦手です。したがって受ける前は、狭い部屋で心理士さんと1対1で自分の能力を測られるというのはすなわちタイマンのバトルであり、そういった形式のWAISでは緊張して実力を出し切れないのでは、という心配があったのですが、心理士さんがいい意味で人間味をあまり出さないでいてくれたのでそこまで強烈には緊張せずに済みました。

検査の感触としては、言語とワーキングメモリの項目は比較的スムーズに答えられたので平均以上ありそうです。知覚推理はもう少し確信をもって答えたかったけれど、思っていたよりできなくて悔しい。処理速度は弱い気がします。コツをつかみきる前に時間が来てしまった印象ですし、普段からモタモタしている自覚もあります。恐らく比較的できている項目に対して補助検査が実施されたのではと踏んでいるので、その点からみても処理速度が優れているということはなさそう。

総合してまあ平均の少し上くらいじゃないかなと予想しています。

 

結果

総合:133、言語理解:128、知覚推理:128、ワーキングメモリ:125、処理速度:124でした。

思っていたより全項目同じくらいできていたみたいです。得意不得意がもう少しはっきりしていれば面白かったのにな…。検査ごとの出来としては、やはり知覚推理の絵の完成が低かったですが、感触と反して半分以上はできていたみたいでした。また、言語理解の類似がそれと同じくらいの出来で驚きました。そういうのも比較的苦手らしいです。というか、できていると思っていた検査でも割と間違えていた。

検査結果からわかる特徴としては、

・情報を直感的に捉える傾向があり、物事を精査する前にパッと判断しがちである

・知識を整理して関係を見出したり本質を捉えることが苦手な傾向がある

・視野が狭まりやすく一つの考えが堂々巡りしがちである

ということでした。つまり、思い込みやすくて頭が固いということでしょうか。意識して矯正していこうと思います。

 

まとめ

思うところあって人生で初めてメンタルクリニックに行ったのですが、怖い場所じゃなくて安心しました。皆さんも何かあったら行ってみるといいのではないかと思います。

2022春学期の振り返り

こんにちは。某大学基幹理工学部情報理工学科の3年生です。

今年も夏休みがやってきたので、春学期の振り返りをしていきます。わーい!!!

過去の記事:2021春学期の振り返り 2021秋学期の振り返り

 

 

時間割

 

当たり前ですが3年生の科目は2年生のときよりも専門性の強く、面白いものが多かったです。

時間割としては2年生の時と比べるとずいぶんスカスカになった感じですが、1科目の負担が重くなっている分、意外と楽ではなかったです。

また、目次を見てもらうと分かるように情理の必修は金曜日に集結しているため、特に金曜日は負担が大きく感じました。(アホなことになぜか金曜の18:50からバイトを入れてしまっていたのでより辛かった...)

 

専門必修
情報通信ネットワークA [火3]

通信の仕組みのことを広く浅くお勉強しましょうねという授業。私は通信のことを全然知らなかったので終始ふ~ん(ぴんときていない顔)という感じでしたが、最終レポートを書くためにマスタリングTCP/IPを読んでいたところ分かり度がかなり高まった!ので学期中に読むことをおすすめします。

対面授業はMentimeterやDoryといったツールが用いられ、事前学習のオンデマンド動画もわかりやすかったです。ただ対面授業が虚無になりがちで、それゆえなのか回を重ねるごとに教室からどんどん人が減っていくのが印象的でした。私もよく内職をしていました。

 

オペレーティングシステムA [水5]

OSの仕組みについてお勉強します。対面授業でした。

担当の先生が2人いて、一方は割とおじいちゃんでもう一方は結構若めなのですが、おじいちゃんの方の説明が結構要領を得なくて猛烈に眠くなってきます。スライドもしょぼい。OSの仮想化と抽象化が結局何だったのか私にはまだ分かっていません。

ただお話の内容は面白くて、おじいちゃんじゃない方の先生が出したシステムコールを使ってプログラムを書く課題は結構楽しんで取り組めました。おじいちゃんが出題したと思われる期末テストは記述量が多くて国語のテストみたいでした。

 

プログラミングB [金1]

今学期で一番面白い授業でした。前半は関数型言語(OCaml)について、後半は機械語やコードの最適化についてお勉強します。

先生の説明がうまくて5回ある課題が全部楽しくてすごかったです。OCamlすき!アセンブリ普通!並列処理すごい面白そう!ラズパイ返したくない!

金曜一限なのでちょくちょく軽く寝坊しました。

 

ソフトウェア工学A [金2]

今学期で一番虚無な授業でした。先生がやたらカタカナ語使うという以外ほぼ何も覚えてません。

astah* というソフトを使ってUMLを描いたりなんか先生の話を聞いてリアぺを出したりするんですがどうやって成績つけるのかシンプルに、疑問。ほぼ出席点なのでしょうか?

今不安になって確認したらオンデマンド動画を2本見忘れていました。ちょっとだけつらいけどまあいいです。

 

情報理工学実験A [金34]

情理実験Aの実験項目は4つあります。4つとも結構学生任せの感じでした。精神的に厳しくなかった順にハードウェア記述言語、センサと制御、検索エンジン評価、ソフトウェア制作です。

ハードウェア記述言語はVHDLで回路を設計してプログラムかけばOKのやつです。試問も鼻マスクのお兄さんが優しく質問してくれたので怖くなかったです。

センサと制御はArduinoのキットを渡されて好きなものを作ればよくて、あまり電子工作みたいなことをしたことがないのでスゲ~って感じで普通に楽しかったです。私が1日で作れるようなしょぼいものを提出したからかもしれませんが、期限が無駄に長いのでずっと縛られている感じはします。

検索エンジン評価は6人くらいの班で統計的手法を使って2つの検索エンジンを比較し、先生やTA、他の班の前で発表をします。グループワークなだけでチョット...なのに人前に立って発表。つらい。幸いにも班員に恵まれてほぼやってくれる人がいたので助かりました。本当にありがとうございました。

ソフトウェア制作は4人くらいの班でソケット通信を使って何か作るというやつで、検索エンジン評価と同じように最後に発表があります。これは、詳しくは述べませんが本当に、辛かったです。去年まで個人作業だったのになぜか今年からグループワークになったらしいですが、グループワークをさせるのだとしたら班員はランダムではなく自由に組ませてほしい。

 

言語処理系 [金5]

コンパイラのお勉強をする授業です。コンパイラに興味があったので結構期待していました。2年春のコンピュータアーキテクチャAを担当している2人の先生による授業なのですが、失礼を承知で申し上げると、あまり連携がうまくいっていない気がします…。

秋のコンピュータアーキテクチャBもこの2人による授業なのですが、楽しそうにお話しなさっているのはとっても良いので、無理のない授業の計画を立てること、早すぎず遅すぎないスピードで説明すること、定義と具体例をバランスよく紹介すること、授業資料に字をぎちぎちに詰めすぎないこと、授業資料に自分の写真をたくさん載せないこと、等に気を付けていただけるとありがたいなあと思っております。

あとオンライン試験でWordファイルに画像を貼らせるのは時間のロスがすごいので対面にするか何か別の方法を考えるといいと思います。偉そうですみません。

 

専門選択
人工知能A [火4]

人工知能というかほぼ探索アルゴリズムの授業という感じでしたが、結構面白かったです。先生の説明は上手な方だとは思いますが、私はすごく眠くなってしまいがちでした。期末テストはそんなに難しくないです。普通の講義って感じなのであまり言うことがありません。

 

トラヒック理論 [水1]

待ち行列についてお勉強します。確率統計概論を履修しなかった人は最初の方は少し難しいと感じそうな気がします。毎週真剣に受けようとはしていたのですが、起床直後の頭はいつにもまして働きが鈍く、演習問題を解くのが全然間に合いませんでした。

中間レポートも期末レポートもそこそこの重さですが、やれば終わります。

 

情報理論B [木2]

今学期で一番難しかったというか苦労したというかそんな感じの授業でした。まず課題が多い。割と時間のかかるレポートや小テストがほぼ毎週出ます。友達に大いに助けてもらいました、本当にありがとうございました。対面試験も本来2回ある予定でしたが期末はコロナでなくなりました。

そもそも専門選択にしては履修している人数が少ないのですが、中間試験後はZoomの参加人数が減っていき最終回では先生を含めて10人いるかいないかくらいだったのではないかと記憶しています。

授業自体は分かりやすく、先生がとっても教育熱心なのが大いに伝わってきたので、いい授業だと思います。

 

プロジェクト研究A

3年生になると、自分で好きな研究室を選んで研究の体験みたいなことができます。春学期はプログラミングBのU先生の研究室にお世話になりました。

学期が始まる前の3月に説明会を聞いたり研究室オープンハウスに行ったりしてお世話になる研究室を決めますが、蓋を開けてみたらなんとU研のプロ研生は私1人だったので、始めはかなり気後れしました(...というか今も若干気後れし続けてはいます)が、学部3年の進捗報告に教授と先輩数人が毎週立ち会ってくれてとても面倒見がいい研究室だなと感じました。成果発表はとても緊張しました。秋も継続かなあと薄っすら思っています。

この辺の面倒見の良さみたいなのは研究室によってかなり違うみたいなので、いろいろ話を聞いて決めるといいです。

 

システム開発プロジェクト基礎 [夏期集中]

8/29~9/2の5日間にわたる集中講義でした。内容としては、顧客からの依頼で商品の注文システムを作るという設定で、システムの動作や大まかなUI、データベースの設計といった内部設計の部分までを4人くらいの班で行います。実装は一切しません。

私はグループワークに苦手意識があるので始まる前はすごく不安だったのですが、班員が優しかったのと、やることが結構多くて活発にコミュニケーションを取る必要があるので、結構うまくいったと思います。外部の方が顧客という設定で色々サポートしてくれるのですが、めちゃくちゃいい人でした。最後に発表があるのですが、班長に全部任せっきりで申し訳なかったです。

5日間で専門選択を2単位取れて悪い成績もつかなそうなので、かなりお得だと思います。

 

副専攻(数学・応数)

私は数学・応用数理の副専攻をとっているのですが、情報理工の人にとっては多分この組み合わせが一番楽なのではないでしょうか。(副専攻は好きでとるものなので本来楽とか考えるべきではないとは思います。)

 

コンピューティングの数理 [月1]

2年の必修である情報数学ABとほぼ全く同じ内容です。情報数学では2学期分使ってじっくりやった内容を1学期でさらっと復習できるので結構おすすめです。課題も重くないし演習の発表も普通にやれば普通に終わります。

 

計算機概論 [木1]

LaTeXPythonExcelをちょっとずつやります。笑っちゃうくらいのまごうこと無き楽単です。なんか先生課題の答えほとんど教えてくれるし、そもそもこれらって人から教わるようなものではない気がするし…。ただExcelはひたすら面倒でちょっと苛々するかもしれないです。

 

まとめ

昨年度よりも学生に投げておいて好きにやらせる感じの授業が多かったです。私は尋常ではなくさぼりまくってしまうだらけた精神の持ち主なのでその点で結構苦しみましたが、対面授業も増えて友達と会える機会が増えたので全体的には楽しく過ごせた学期でした。友達の皆さんいつもありがとうございます。